本)IT関連

April 19, 2014

田中正道+前野好太郎「ビッグデータ分析〜Excel新機能で簡単に!」301冊目

単に「ビッグデータ」といわれても自分との関係が見えにくいのですが、この本は自分が売っているものと、Facebookやtwitterの情報をつなげるための、比較的簡単な方法をざっくりと説明してくれます。

ITの専門家二人による本だからか、知ってるよというコトバに解説があったり、逆に専門用語がさらっと使われたりしているところはありますが、基本はExcelですから、なんとかなります!
しかし、ExcelよりAccessがすごくて、企業が使うならさらにSQL Serverだとずっと思っていたのですが、ハードウェアとネット速度の大幅な進化によって、基本のExcelがここまで偉くなっていたとは。
確かに、Accessはリレーションを作る上で必要だったけど、取り込んだあとはスプレッドシートの編集がかえってやりにくくなっていたので、Excelのまま編集ができてリレーションや検索、レポート機能をAdd-onでつけられるほうが合理的だったのかもしれません。MSそう来たか。

データ大好き、いじってると夜が明ける、でも専門のデータサイエンティストとは縁がない、という私としては、久々に熱くなるものがありました。科学者に関するいろいろな報道を見てると、科学ってものを根本的に信用してなくて、科学者が正直に見えるかどうかなんて話ばっかりだけど、生データを徹底的に観察している中で、キラッと新しい真実が見つかる瞬間が一番エキサイティングで、それを立証していくのは面倒だけど、自分以外の人たちに理解してもらう上でとても大切なことです。
そういう小さな発見と、それをみんなとシェアするための仕組みが、Power BI for Excel/Office 365にはありそうな気がします。

自分で発見しなければ意味がない(理解できない)ものなので、この本にもヒントしか載っていません。だからソレ系の人なら、本を読み終えるより前に早くデータをいじりたくなることでしょう!

March 03, 2014

尾原和啓「ITビジネスの原理」299冊目

ITをイットと読んでしまうような人にはぜひ読んでほしいし、FBとかLINEとかはやってるけどそれだけという人なら十分この本の恩恵が受けられると思います。ざっくりと産業全体が概観でき、ITビジネスの本質が理解できそう。
ただ、IT企業に10年以上いた者が読む本ではなかったかも。むしろおさらいが多くて、著者の独自の考えや感覚に気づく前に読み飽きてしまいそうでした。
いい意味でも悪い意味でも、盛り上がって作っちゃった本らしい勢いが感じられる本でした。。

December 10, 2011

渡辺英伸「生活シーンでこんなに使える!Facebook41の提案」316

私はIT企業に16年もいたので、SNSもずいぶん前からあれこれ使ってきました。
ブログとかSNSなんてもはや、WordやPowerPoint並みに何の予備知識もなく、いきなり使いこなせるように作られてるはず…と、ずーっと適当に使ってます。
が、実はセキュリティの脅威は知らないうちに大きくなってるし、設定機能は複雑になってきていました。昔は仲良しの友達しか使わなかったSNSが、本名登録が当たり前になり、会社や学校の仲間や取引先、親類縁者まで友達リクエストを送ってきて、だんだん面倒になってきてました。Mixiまでは友達とコミュニティ作ってせまーく楽しんでたけど、Facebookではすっかり大人しくなってしまった私です。

改めてこういう本を見ると、設定がおっくうになってたんだな、と怠惰な自分に気づきます。Facebookにもちゃんとプライベートグループを気軽に作る機能があるし、いろんなアプリで分析なんかもできるようになっていたのね…。ネットだけでこういう情報を集めることも可能だけど、ページを折って使えるこういう本も便利です。

「もっと楽しい機能をたくさん使おう!」というより、「大切な人との緊急時の連絡手段」とか、「失敗しないためのプライバシー設定」といった、基本的かつ重要な部分に注目している点も良いと思うし、読みやすく簡潔な文章も好感が持てます。むしろ、表紙のラブリーな雰囲気より中身のほうが濃いです。ぱらぱらっと読み終わった後は、手元に置いてしばらくFacebookをあれこれいじってみようと思います。(設定が終わったら、ITが苦手な友達に回そう…)

以上。

July 04, 2011

松倉秀実・花村剛「iPad知的生産の方法-ビジネスフィールドでの検証」255

面白かったです。
”iなんとか”や”スマホ”に関する本はいろいろありますが、この本は業務上膨大な情報を扱っている2人の実務家(ライター専業でない)が、具体的にどのように自分の仕事をiPadでやれるか、いったいそれで何かが改善されるのか、それとも使わないほうがいいのか、あれこれ自腹で検証した結果をまとめた本です。2人とも仕事がかかってるから本気です。使えない機能やツールがあればちゃんと「使えない」と書いてあります。新しいもの大好きな人たちだと思うので、保守派なら「うーん、このくらいは自分は従来のPCでやるからいいや」と思う部分もあるかもしれませんが。

松倉氏の本業は弁理士。ということはネットでの出願情報調査、過去文献調査、クライアントとの打ち合わせや新しい発明の詳細情報のまとめ、出願書類の執筆、事務所の経営管理に関する情報・・・など、扱う情報量は膨大で、かつ、誤りがないことや機密性が保てることが極めて重視される世界だと思います。同じように文字情報が多く、機密性が重要な情報を普段扱っている人(一般的な会社員はみんなそうだと思いますが)には参考になるはず。

松倉氏の章はまず、専門の特許の観点からのiPad分析から始まります。アップルは昔から、ユーザーが自社製品を手にしたときの感覚や使いやすさを非常に重視してきたことで有名ですが、その研究成果を無にしないための特許戦略もしっかり持っているらしい・・ということが理解できて、一般の会社員読者としてはこれで十分という印象です。

もう一人の花村氏は人の行動分析(歩行や視線の動きの軌跡を計測・蓄積・分析することなど)を専門とするITコンサルタントとあります。ハードウェアやソフトウェアのUI(ユーザーインターフェイス)の開発のための基礎データを作ったり、効果測定を行ったりしているんだろうなと思います。
従ってこちらの視点は、まずiPadのUIに向いていきます。こちらも、専門知識の部分はあくまでも概観にとどめて、一般の読者が退屈せずに大まかな理解ができるようになっているところが、良いと思います。

「自炊」(電子書籍を買ってくるのでなく、紙の書籍を自分で裁断、スキャンして電子データ化すること)についてもかなりページが割かれています。自炊の章は花村氏が書いていますが、次章では松倉氏自ら自炊中の写真も掲載されています。みんな、好きだなぁ(笑)

私はまだ自分ではiPadを入手していませんが、iPod Touchを持っていたり、Googleの各種サービスを使っていたりもするので、今すぐにでも使い始めてみたいツールやサービスも見つけました。いわゆる「クラウド(ここでは、大雑把に言うと各種ツール+サーバー容量をインターネット経由で提供しているサービスくらいの意味)」については、使ってみないと使い勝手や安全性のことがわからないので、実験台になってくれたお2人に感謝です。

で、「じゃあ私は今後iPadを買うのか?」という点ですが、会社に業務用のがあるので今すぐには買わないな・・・。(ただ、”iなんとか”はiTunesと連携して使わないとあんまり意味がないので、自分自身のiTunesと同期できないiPadは、あっても本当には役立ちません。)今は、Android携帯やiPod Touchで、どれくらい電子書籍やアプリが使えるのかという限界を調べてみようと思ってるところ・・・。少なくとも今はまだ、iPhoneやAndroid携帯は電話という必須アイテムだからみんな買っているという面があるので、普及度で負けようがないこれらの「スマホ」で何ができるかの方が、仕事上は興味があるのです。(ただこれは、業界や業務にもよると思います!)

という訳で、いろいろやってみたいけど時間もお金もない、安全性も心配・・・という方々にオススメの本です。自分でもいろいろやってる人には、なおさら人の実験が面白く読めるかもしれません。以上!

June 17, 2011

まつもとあつし「スマートデバイスが生む商機 見えてきたiPhone/iPad/Android時代のビジネスアプローチ」249

こういう本ってほとんど、「iPadって何?すごいの?」っていう、デジタル苦手な層向けに書いてるんでしょうね。だからだと思うけど、その世界のことをすべてカバーしようと幅広く書くので、どっちかというとデジタルな私は「またこの話か」と思ってしまう部分もある。この本が、デジタル苦手な読者にとって、初めてかつ唯一の入門書であ
る可能性って、実際どれくらいあるんだろう。

幅広くしようとして失敗するのは、各分野の第一人者にセクションごとに記事を書かせたりインタビューしたりして、立場(所属企業やグループの利害)に根差した発言をさせてしまうのが、原因の一つじゃないかな。この本の場合、夏野剛、ソフトバンクテレコム、セールスフォース、バンダイナムコゲームス、シャープ、中村伊知哉など。必ずしもこの人選に全体として特定の利害は感じませんが、その分みんなばらばらな意見を言っているような印象もあります。

雑誌のような作り方なのかな。書籍になにか一貫してひとつのことを伝えようとする意志を求めてしまうのは、古い人間なのかもしれないけど、どうも読んでいて楽しいけど雑多な感じがありました。
私にとって新しい情報もたくさんあって、アキバのNext Fun(タブレット専門店)には行ってみようと思ったけど、この著者ツイッターの方が面白いです。あんまりほめてなくてごめんね。
以上。

August 07, 2010

林信行「iPadショック」219

iPadの発売に合わせて書かれた本、つまり、日本で発売される前に書かれた本なので、”日本でどのように使われているか”は書いてありません。また、感動とかすごいとか未来とか、割り引いて読むべき表現も多いです。でも知らなかった情報がたくさん得られたので、読んでよかったと思います。

たとえば。
USではiTunes Storeで動画が売られてるが、日本では売られてないので、動画機能の印象が異なる(p49)。TV番組なら1本200円、1シーズン2500円くらい。映画は24時間でデータが消えるiTunes Movie Rentalなら1本300円くらい。・・・この違いは日米の著作権法の違いにも起因してるのに違いない。最近初めて音楽著作権の処理に関わるようになって、システムの複雑さ、自由のなさにヘキエキしてます。どうしてこう複雑怪奇なシステムをみんな鬼のように使っているのか。このシステムのせいで、坂本龍一作の起動音がWindowsに入らなかったのか・・・なんて思ってしまいました。

「iPadは出版、ラジオ、テレビが融合するメディア」という章では、iPad上でインターネット上のサイト、テレビチャンネル、書籍を同じレベルでザッピングできると書いてあります。PC/ケータイ側から攻めるのがiPadで、TV側から攻めるのがGoogle TV? 私は今でも小説は紙で読みたいけど、「読む」んじゃなくて「引く」ための本、つまりレポートやペーパーを書くための参考書籍は、テキスト検索ができたほうがいい。新聞はちょっとかさばりすぎると思っている。チラシはいますぐ全廃して配信してほしい。etc、使い分けが必要だと思ってます。USには著作権切れの本を読めるiBooksってサービスもあるらしい。

ほかに、恥ずかしながら私はHTML5とかWebKitのことをほとんど理解してなかったので、シロウト向けに簡単に書いた章があってよかったです。(ご存じない方は、wikiなどをご参照になるとよいと思います。)iPadと関連してIEやWindwosのことを悪く言う人がいるけど、改めてマイクロソフトって会社はユーザーが欲しいと言ってくるものを愚直に作り続けてしまったように思います。これから開発されるであろうWindows上のアプリがすべて動くプラットフォームを作るとか、いままでのバージョンのWindowsで動いていたアプリがすべて動く新バージョンを作るとか・・・。Appleの「俺(Jobs)がいいと思うものしか作らない」というやり方なら、一貫性とイメージを保てて、意外とそれで商品が嫌われることは少ないのかもしれません。

iPhoneのハードウェア原価についても書いてありました。(p202)2008年の3G モデルの原価は172.46ドル、約1万7千円(アイサプライ調べ)だそうです。これを約8万円で売る。これと同様の「原価が安い」話をiPodが出た時からずっと聞いてるってことは、Appleはトランジスタラジオみたいに小さいiPodを皮切りにガジェット市場を切り崩してきて、iPhoneで携帯、iPadでそろそろネットブックあたりの市場が崩れてきそうになってるのかな、と思います。

さて、もうすぐ「iPadビジネススタイル(仮)」って本が発売されるらしいので、出たらそっちも読まなきゃ~♪
以上。

February 25, 2009

大内範行、岡本典子、齊藤康祐 著「SEM;検索連動型キーワード広告」155

SEOのお勉強をしようと思って読んだ本です。
副題は「Web担当者が身につけておくべき新・100の法則」。
2000円という値段はお安くはありませんが、全ページカラーなので見やすく、セクションごとのページ色分けも効果的。中身も実践的で盛り沢山、この2000円は割高には感じられません。(1法則20円か。)
説明は具体的でわかりやすいし、スクリーンショットや図が多くて楽しく読めます。なにしろSEOってやったことがないんで、実地でやってみせるこの本はOJTのようで勉強になりました。少なくとも初心者にはお勧めです。(中級者以上の気持ちは私にはわからないので、その辺はなんとも。)

私は記録を取るのが大好きなほうなので、キーワード広告もいちど始めたらはまりそうです。あっちをいじったらいくつクリックが増えただの、こっちを変えたら売り上げが動いただの・・・。自分がやったことがはっきり数字になって見えるのって面白いですね。あー、Google AdwordsとOvertuerのSponsored Search、自分でもやってみたい・・・。やってみたいよぅ。もう一度昔の自分のサイトをちゃんと作り直して、実験広告やってみようかなぁ。

そのうちいつか、自分の手で何か作ってネットで売る商売もやってみたいです。で、なんとか食べていけるくらいのカツカツの収支を保ちつつ、お散歩とかお昼寝とかしながら、猫とのんびり暮らす・・・というのが夢。競争の激しい世界で仕事に追われながら、同じようなこと考えて現実逃避してる人って、きっとたくさんいるんじゃないかしらん・・・。

January 17, 2009

山田 祥寛「10日でおぼえるXML入門教室 第2版」 149

最近本読んでないな。でもそういえば冬休み中に斜め読みした本があったので、書いておこう。
XML・・・最近これ重要なんですよ。Webサイト関連の仕事をしてるので、わからないでは済まされない。かつ、少しでもわかるようになると、仕事がずっとやりやすくなる、ということがわかってきました。

HTMLとどう違う?っていう部分とか。自分が担当しているページがどういう構造になっているか。それくらいはわかるようになっておきたいです。

この本はマジメに課題をやると、自分のやりたいことをこじんまりとXMLで始めてみるのに役立つと思うけど、最初から複雑な構成ですでに公開されてるサイトに関わってると、この本だけでは全然知識や情報は足りません。あとは自分でそれぞれの担当者に聞いて回るしかないだろうなぁ。

がんばります。はい。

July 06, 2008

ゼロから学ぶWebプログラミング(日経BPパソコンベストムック)123

いやー勉強になった。
わかったことは、Webプログラミング技術は日に日に進歩している、とか言うけど2004年に出たこのムックですでに現在メジャーである技術はほとんど確立されてたということ。

例えばPHPのバージョンはこの時点で5.0が出たばかりで、使われているサーバー数は1700万だったけど、2008年7月現在のバージョンはまだ5.2.6だし、サーバー数は2007年7月の時点で(古いな)2000万ちょっとと、その進化は極めてリニアで持続的です。

ビジネスぜんぶをカバーする大きなお勉強をしばらくしたので、そろそろ本業に戻ってちゃんと技術の勉強をするか・・・(Tの字の横幅は広がったけど、肝心の縦棒が短すぎる)、と思い、その入口を探してこの本から入ってみました。目的通りの本で良かった。

AdobeによるMacromedia吸収合併が発表されたのは2005年4月。でも2004年にすでにエディターのメジャーはDreamweaver、FlashのActionscriptも2003年にデビューしてる。基本的な技術や勝ち組ソフトウェアは、2004年の時点ですでに決まってたんだなぁ。

もっと新しい本をぱらぱら検索してみると、AjaxとかWeb APIとか、「Web 2.0」と呼ばれるテクノロジーが取り上げられてるの。でもなんとなく、どれが主流になるかまだわからないものが多い気がする。次のサイクルはまだ始まったばかりなのかな。

September 30, 2007

宮原諄二「『白い光』のイノベーション」89

人類はまず炎によって暖房や食料に火を通すことを知るとともに照明を得たが、昼間の太陽光の下で見た色と炎の黄色い光の下で見た色は同じではない。人類は光についての発見を重ね、白い光を求めてきた。その白い光を得るために人類が積み重ねてきたイノベーションの歴史に的を絞って書かれたのがこの本です。おもしろかった。

人類が得た「白い光」の歴史はまずガス灯、それから白熱灯、蛍光灯、発光ダイオード、と続きます。いずれも歴史的な背景や発明者の経歴だけでなく、科学的な仕組みをやさしく解説してあるので、誰でも納得して読み進むことができます。日亜化学の中村修二氏が発明した青色発光ダイオードがすごいといっても、青と黄を合わせると白になるという補色関係に注目したのは社長だし、黄のほうを蛍光体で実現できたのはもともと会社がそっちが主だったから。膨大な売り上げを伸ばし続ける白色LEDと比べて青色LED自体の売り上げは大きくない。なんてことも知りました。ちびまる子ちゃんは「エジソンはえらい人」と歌ってたけど、エジソンはビジネスマンとして成功したのであって、その前後に優れた発明家はゴマンといた・・・という話は、ほかの本でもよく書いてあるけど。

まったく科学的な本を読まない人には若干敷居が高いかもしれないけど、理系の学校に行った人や科学好きな人にはじっくりと楽しめる本だと思います。