デービッド・アトキンソン「日本人の勝算 大変革時代の生存戦略」464冊目
この人の本は何冊か面白く読んでいるので、最新の意見を聞いてみたいと思って読んでみました。
最低賃金を上げるというのは、実現できれば素晴らしい。ただ、その判断ができるのが、最低賃金を決められる官公庁の人たちだったり、企業トップだったりするという事情から、変わるのは相当難しいだろうなぁと思う。今までずっと、かしこい判断ができずに現状をもたらした人たちが、どうすれば考えを改めるのかな?
あと、生産性というと、昔は相対的に若い社員たちがガンガン付加価値をたくさん生み出す仕事に邁進してたけど、今は給料と年齢が高い社員や役員たちが、ほとんど付加価値を生み出さない”仕事”をしてる。彼らは、自分たちも若い頃は死ぬほど働いてたから、もう楽してもいいと思ってる。それは事実だと思うけど、ガンガン働く若い人たちはもうあまり入ってこない。歳をとっていて付加価値を生み出さない人たちは、楽してお金をたくさんもらうのが普通だと思ってる(自分たちの若い頃も大先輩はそうだった)ので、反省などする気はない。
だから私はあまり楽観的にはなれないです。時給の安い仕事をしている若い人たちは、うんとお金のお勉強をして、外国の口座でも保険でも仮想通貨でもなんでもやって、別のところでがっちり儲けるといい。年取って勉強しない人たちより、自分たちにふさわしい報酬を勝ち取ってほしい、と思います。
本当に、どうするのが一番いいんでしょうね。極端な贅沢を減らすことも、生きていけないような貧乏も、せめて努力で変えられるといいのに。
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