朝井リョウ「世にも奇妙な君物語」456冊目
朝井リョウってすごく「うまい」作家だと思うけど、この小説では文章より、着眼点やギミックの巧者という印象がありました。
どの短編も視点がちょっとイジワルで、しかも最後の最後に”脇役バトルロワイヤル”という趣向を持ってくるというひねくれっぷり。この後もこういう小説を描き続けてるのかな。
ただ、人があまり注目して欲しくない部分・・・例えば、脇役役者(ほぼ実名じゃん)自身の脇役たる部分を執拗にほじくる、ということをしていても、冷たくはない。笑いものや、晒しものにしておわり、ではなく、みんなが見ていなかったところにすっごく面白いものがたくさんあるんだよ!って言いたいのかな。
書けば書くほどますます力をつけていきそうな作家さんだなぁと思うので、また読みます。
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