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October 2018

October 27, 2018

原田マハ「リーチ先生」437冊目

全くのフィクションなんですね。朝ドラみたいなものかな。
バーナード・リーチ、濱田庄司、柳宗悦、富本憲吉、高村光太郎・・・など実在の人物の中に、亀ちゃん、その息子、といったこの物語の中だけの人物が登場して、狂言回しのように彼らの努力を支えます。実に面白いです。素晴らしい彼らの陶芸の世界、そこに到るまでの若かりし頃の切磋琢磨、いい人しか出てこない美しく清らかな世界です。

実際にはもーちょっと周囲に計算高い人がいたり、妬み深い人がいたりしたかもしれないけど、とても熱く幸せな気持ちになれる小説でした。

この夏、初めて訪れてみた小鹿田と小石原の優しく静かな風景を、懐かしく思い出しつつ。
万人にお勧めしたい、良い小説です。

October 20, 2018

嵐よういち「おそロシアに行ってきた」436冊目

職場の中の小さい書店の店頭で見て、こりゃ読まなきゃと思って・・・図書館で借りました。
面白そうな場所があると、取るものもとりあえずすっ飛んで行って、いろんなものに驚いたり喜んだりガッカリしたり・・・という旅のしかたには共感できます。私はツアーばっかりだけど。

数年前にサハリンとウラジオストク、ハバロフスク、あとエストニア、ウズベキスタンという旧ソ連諸国に旅行したときに、ロシアの独特のおおらかさ(大雑把さ)と、どこか真逆な神経質さ、いろんなことを経験して、私が知ってた「欧米」とはどこか全く違う不思議な「ロシアらしさ」に興味が出てきました。その後「カラマーゾフの兄弟」読んでみたり、タルコフスキーの映画を片っ端から見たりして(本で触れられてる「罪と罰」はピーター・ローレ主演の映画が面白かったけど本は読んでないや)、ますますロシア的な何かに深入りしつつあります。

やっぱりモスクワとサンクトペテルブルク行かなきゃな・・・。でも「飛び地」のカリーニングラードにもゾクゾクするし、イルクーツク(バイカル湖)は前からずっと行きたいし。「旅行作家」のようなことは友達もやってるけど、書籍としてやっていくには、面白おかしく語ることも必要なんだろうな・・・。

この本とても面白かったけど、とてもとても、この枚数で、大味でありながら繊細で不思議な、あの大国のことを知った気にはなれません。あと何回行けるかしら・・・。