早見 和真「イノセント・デイズ」400冊目
ビヨークが主演したラース・フォン・トリアーの「ダンサー・イン・ザ・ダーク」に匹敵する、アンチクライマックス。
もう最近は、こういう小説を読んでも映画を見ても、ハッピーエンドなんて期待しなくなってる。多分私だけじゃなくて、たくさんの人が。
読み進めるのが辛かった。幸乃は私だ。
自分の欲しいものを主張できずに譲ってばかりいて、いつか誰かに必要とされたいと思っても、便利な存在としてしか求められない。またやられた・・・と気づいても、人を攻撃する気持ちはもう湧いてこない。だったら自分などいなくなればいいと思っても、自殺しようとは思わない。
幸乃は独房の中で初めて、もう誰からもいじめられない日々を送ることができた。
ちょっと羨ましいくらい。
私はまだもうしばらく巷にいて、いろんな攻撃にさらされてみることにします。
カンを研ぎ澄ますことで、やられることを少しは避けられるようになるかな。
こじんまりと、なるべく小さいサークルの中で平和に暮らせたらいいな、と思います。
感想になってないや。
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