有栖川有栖「江神二郎の洞察」392冊目
面白かった。
この人の作品の一番力が入ってるところはいつも、「全員がアリバイがあるように見えるのに、犯人だけが殺人を犯すことができた。それは誰か、そしてどういう理屈か?」だと思う。動機を描き出すために長い背景を語ることが絶対必須ではないので、私としては短編集の方が良いのかもしれません。
が、いつものように、ミステリー論を展開する部分が全体の2割くらいはある感じ。
めちゃくちゃミステリーファンで、メジャーどころを読み込んでいるような人なら、フルに楽しめるんだろうけど。
これで一旦、この作家は打ち止めにして、他の作家のミステリーも読んでみようと思います。
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