京極夏彦「魍魎の匣」388冊目
読んだー!
重かったー!(※物理的に)
1048ページ。いやー面白かった。
最初は、旧仮名遣い文が混じるし、霊能者とはなんぞやとか、魍魎とはなんぞやとか、長い長い説明が面倒な気がしたこともあったけど、どんどんはまり込んで、後半は夢中で読み進みました。
長くて複雑、パラレルでいくつもストーリーが進行する、という小説や映画は昨今数多くあるけど、この小説はパラレルなスレッドがそれぞれ数人ずつの共通人物でつながっていて、完全に独立しているわけじゃありません。だから気持ちをいちいち切り替えないで読めるし、重層的なのです。
オカルトと科学と人間同士の愛憎が、それぞれちゃんと深く描かれているし、うまくつながりあってる。著者はそうとう頭のいい人だなぁ。
京極夏彦ってこういう感じなんだ。いくら何でも長すぎるので、そうそう読めないけど、この人の名作と呼ばれるものは一通り読んでみたいな。あー、大人にも退屈で長い夏休みがあればいいのに。
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