児島和男「ナスレッディン・ホジャのお話」346冊目
「ナスレッディン・ホジャ」というのは、日本でいえば一休さんというより吉四六さん。とぼけていて、馬鹿なのか賢いのかわからないトルコのおじいさんなのですが、先日旅行したウズベキスタンでも絶大な人気。みやげもの屋で、このおじいさんのいろいろな場面をかたどった人形を見ないことはありません。スイカを食べていたり、楽器を奏でていたり、"チャイハナ"と呼ばれる喫茶店でくつろいでいたり。あちこちに、ロバに乗ったおじいさんの銅像も建っています。常に顔いっぱいの笑顔。なんとも覚えにくい名前ですが、あまりにしょっちゅう見かけるので、帰国してから本を探してみたら、何冊かありました。
どのエピソードも、単純に笑える感じでも、賢さに感心する感じでもなく、微妙~なのが多いです。その辺が一休さんじゃなくて吉四六さんふう。それでも、当り前を疑ったり、視点がユニークだったりと、実に愉快なおじいさんです。中央アジアの人たちの気質が、少しはわかるかな・・・?
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