« アーネスト…ヘミングウェイ「老人と海」292冊目 | Main | 羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」294冊目 »

August 12, 2015

又吉直樹「火花」293冊目

文藝春秋を買っただけだけど、感想書きます。

すごく熱いものを感じさせる作品で才能あると思うけど、内向的すぎるのと、オチが一般の人から見るとちょっと突拍子ない感じじゃないかな、と思いました。でも、次も読みたいと思うし、プロの作家としてやっていけそう。…というのが印象。

主人公も先輩も、先輩の昔の彼女も今の彼女も、みんなみんな優しすぎる。とことんいい人ばかり。それぞれ特徴があっていとしくなるけど、又吉氏が「もっといやなやつ」をどう描くのか、見てみたいな。
特に前の彼女のマキさんが、「美人でいつも笑っている」「ご飯を作って待っている」「芸人の男のためにキャバレーで働いて食わせている」というひたすら献身的なだけの女なんだ。芸人と別れて客と付き合い始め、その後子供を連れて幸せそうにしているのを目撃される。

作者はとっても純粋な人なんだろうな。でも、マキの心の中の真っ黒な部分(あるかも)にも目を向けて、もっと深く深く切り込んでもらってもいい、と思います。

そして落ちのつけかた。これは、ユニークな芸人のコントの落ちだ。小説を読みなれた人はびっくりする。書きなれてきたら、こういう突拍子もないエピソードが、さらに増強されるのか?だんだんマイルドになるのか?違う何かに化けるのか?ちょっと楽しみです。

« アーネスト…ヘミングウェイ「老人と海」292冊目 | Main | 羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」294冊目 »

本)文学、文芸全般」カテゴリの記事

Comments

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

« アーネスト…ヘミングウェイ「老人と海」292冊目 | Main | 羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」294冊目 »