佐藤正午「鳩の撃退法」上、下 329-330冊目
久々の大作。
今回は、「ちょっと腕が落ちた小説家が書いたふうの文体」まで使って、メタ小説のメタ小説を書ききってしまいました。筆力に自信満々ですね。
初回、それに挑むような気持ちで読んでしまったのは無駄、というか無粋だったなぁと今更思います。
いつもみたいに、操られて転がされながらバカのように読めばよかった。あれもこれも伏線なんじゃないかと疑ったりしなければ、もっと結末で驚くことができたんじゃないか。
でも、こうメタメタだと、読む人が疑い深くということは当然の想定なのかな。
「今回は読みにくかった」って感想を書いとけばいいのかな。
なんとなく、モヤモヤが残ったままですが、なにしろ長いので再読はもうちょっとあとに取っておきます。
ちなみに、「クリーンセンター」は佐世保に実在するらしい。(最近主人公が競艇だか競輪だかに行かなくなったけど、まだ「させぼ競輪」もあるようです)
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