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October 09, 2011

ロマン・ポランスキー監督「ゴーストライター」291

イギリスの前首相(ピアース・ブロスナン)の自伝のゴーストライターを引き受けた男(ユアン・マクレガー)の物語。前任者が不慮の死を遂げていて、最初から不吉な予感…。

ヒューマントラスト渋谷で、開場の5分後にすっと入れてわりとガラガラでした。有楽町は混んでるらしいので、渋谷とは観客層が違うのかもしれません。

”後味の悪い映画を撮らせたら世界一”と私が勝手に呼んでるポランスキーの作品。しかしそれを意識しすぎて、悪魔が出てくるのかしらと恐れながら見てしまって損しました。オドロオドロしいところはないし、素直に楽しむべき映画です。最近DVDで3回ずつくらい同じ映画を見てるので、入替制1回きりという覚悟がなくて、「えーとイギリスの元首相だっけアメリカだっけ」などウロウロしながら見てしまったのも残念。ロードショーはあらすじくらい予習してから見るようにしよう。

感想ですが、ユアン・マクレガーほんとチャーミングですね。ちょっと笑いかけの人懐こい表情とか。007を演じたピアース・ブロスナンはどれだけスマートに元首相を演じるかと思ってたら、たいそうな狸っぷりで、アクが強くていい感じ。ほかにも、人物に皆血が通っています。演技力の高いイギリスの俳優さんが多くて私としては嬉しい。

ストーリーは、もはや大どんでん返しに慣れすぎた不幸な私たちにとっては”意外!”ではないのですが、俳優さんたちがとても良いのでじっくり見られます。ライカートや首相と対峙するときのユアン・マクレガーの「普通の人がそんな場に出くわしちゃった」的な、好奇心と当惑と正義感のまじりあったような態度とか、とてもいいです。

島のいつも霧がかかったような道路や、別荘の大きな窓のある書斎、島の老人の表情など、印象に残る絵も多いです。

少なくとも、78歳の高齢の監督の映画という印象はなかったなぁ…。完成度の高さが監督の成熟度を思わせるけど、主人公はエネルギッシュで青臭くて適度にエロく、高齢の監督の映画にありがちな「極度にエロ」または「真っ白に枯れている」という両極端の特徴がどちらもみられません。(こんな言い方でごめんなさい、、)ポランスキーはいったい今どんな老人なんだろうと興味がわきます。いくつかこの監督の映画も見てみようかな。

以上。

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Comments

Tamakiさま コメントありがとうございます。
後味のことを書くのを忘れてました。
「この映画も、ちゃんと後味は悪いです」sad
が、もっと後味の悪い映画はたくさんあります…「セブン」とか。そういうのに比べれば、ポランスキーの映画は、実はかすかに希望のようなものも残してある気もしますね。

映画館がすいてたのは何よりです。でも、ほんとはもっと大きな映画館でやってほしいと思います。後味の悪さ、は年取って薄れたということでしょうか。ポランスキーでは初めて見た「水の中のナイフ」、ATGで大笑いした記憶がある「袋小路」(黒い笑いですが)、ムードは最高な「チャイナタウン」が印象に残っています。実は「ローズマリーの赤ちゃん」は、怖い映画が苦手なのできちんと見てないのです。まめたろうさんのポランスキー論も楽しみにしています。

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