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July 10, 2011

市川昆監督「ぼんち」259

市川雷蔵主演の1960年作品。
幻のスター!というイメージが強い人ですが、この映画では育ちのいい、派手さをあまり感じさせない足袋屋のボンボンを演じています。たった100分チョイに一生を詰め込んであって、これだけ駆け足で語るとどうしても寓話っぽくなりますが、十分に描ききっていて、おなかいっぱいな印象のある映画です。

ボンボンの祖母が、朝ドラによく出てくる"怖い昔気質のおばあちゃん"で、女系家族を守ろうとするあまり、ボンボンにちゃんと嫁を取ることも許しません。で、成り行き上メカケが二人も三人も出てくる。ボンボン一代記なのに第二次大戦もはさまれていて、焼け跡に祖母と母とメカケがぞろぞろ集まってくる図は大いに笑えて壮観です。

3人のメカケ(おなじみ京マチ子と若尾文子、それにモダンガールの越路吹雪!)が風呂場で将来の計画をしたたかに語り合っているところをボンボンが目撃してショックを受けて、一切女遊びから足を洗う・・・というオチ。これは女性作家にしか書けない、男から見ると恐ろしい結末なのかもしれません。女は生き延びるのがサガだからね・・・。
とても面白い1本でした。以上。

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Comments

お久しぶりです。実は新しい本をお送りしたいので、メールで送り先をお教えいただければ、幸いです。
それにしても、「「あのころ」の日本映画」に、素晴らしい花を咲かせていただき、感激しております。

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