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June 18, 2011

小津安二郎監督「浮草」250

1959年の小津映画。
旅芸人一座がある街に着く。座長は女のスター芸人と夫婦同然だが、彼が街に残していた昔の女と息子の家に足しげく通うのを見て、女芸人は・・・。

(以下ネタばれ)座長の息子はもう一人の若いほうの女芸人と駆け落ちしてしまうし、あまりの景気の悪さに一座の金を持ち逃げする男まで出てくる。小さな事件が積み重なって一座は一気に解散まで追い込まれてしまいます。座長を演じるのは2代目中村雁治郎。座長としての責任感や見栄、たくましく育った息子を見てこぼれ出る嬉しさ、裏切られた怒りと暴力、何もなくなって駅のベンチにいる憔悴の様子・・・そういう演技が、なんともいえません。
人間って情けなくてダメで前向きであきらめられなくて、そういう生き物なんだなぁ、という思いでいっぱいになります。

ストーリーに起承転結があって総天然色で、「東京物語」とかの静かな感じとはちょっと違う、エンタテインメント性も感じられる映画です。50年も昔の映画だけど、若いきれいな俳優さんたちは輝いてるし、木造の芝居小屋だって当時はまだ生きてました。この映画でも女優さんたちはすばらしくて、スター芸人役の京マチ子は妖艶でいなせで、若尾文子はとにかく可愛い。川口浩も、若くてマジメでたくましい。腕が真っ黒に日焼けしてるところが労働してる感じでいいです。

オバサンの私にとっては、子どもの頃によくテレビや映画で見た俳優さんたちですが、「資料編」のプロフィールを見ているとほとんどもう故人。その中で、朝ドラに今も出ている77才の若尾文子の若さはすごいです!

予告編や当時のチラシなんかも収録されてるのですが、見ると座長と女芸人ではなく、若尾文子と川口浩の恋愛ばっかりフィーチャーしてあって、監督の狙いと違うんじゃないの??と不思議ですが、当時は恋愛ものが人気だったんでしょうかね。

昔の映画って、とにかくその空気がいいですね。地理的には近くても、はるか遠くの国の映画を見るよりも「遠くの世界につれていってくれる」感が味わえます。さあこれ返して次送ってもらう。以上。

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