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May 2011

May 29, 2011

P.F. ドラッカー「プロフェッショナルの条件 いかに成果をあげ、成長するか」246

ごめんなさいごめんなさい。
この本は2006年6月24日に某先生から頂戴した本であります。5年もたって「もしドラ」を見た後にのろのろと読み始めて、台風でロックフェスを断念した今日、やっと読み終えたというバカ者は私です。

そんな風に読む前から負け犬100%な気分でしたが、読み終えてみてさらに自分のバカさ加減にがっかりしています。先生は当時仕事で悩んでいた私を見かねて、仕事に立ち向かう心構えを説教臭くなく説くこの本を恵んでくれたんだなぁ。それを5年も寝かしておいて、やっぱり同じようなことで悩んでいる。はぁ。

某先生は勤勉の鏡のような人です。何十年も毎朝早起きして新聞に目を通し、誰よりも早く出社して誰よりもたくさん人に会い、本を読む。で、誰よりもよく考える。結局のところ、目の前のことにひたむきに真剣に取り組むことからしか何も生まれない、ということを身をもって教えてくれる…のですが弟子がこれでは。。。

この本は、膨大な量のドラッカーの書籍や論文を本人と「いつもの翻訳者」上田惇生氏がテーマごとに再編成した、「はじめて読むドラッカー」シリーズの1冊目「自己実現編」です。このあと「社会編」「マネジメント編」「技術編」が発行されてます。きっとどれも大変よくまとまった良書なんだよ。これと同じように。人生の、仕事の、今自分がいる場所によって知りたいことが変わってきたら、それに合わせて選んで読めばいいんだよ。そう思います。

転職したことは後悔したことないけど、新しい職場でも生かせる自分の強みを見つけて伸ばしていく…のが難しい。つい失敗にくよくよしちゃってね。でもネガティブな時間は無駄なだけじゃなくてマイナスに働くから、初心に戻ってがんばってみます。ありがとうドラッカーさん、某先生。この本何回も読んでみるよ。
以上。

May 19, 2011

佐藤正午「正午派」245

文学というより、ファンブックなのかもしれません。
私のfavorite作家、佐藤正午氏の年表やら単行本化が初めての小品やら、日の目を見ていない映画脚本など、ファンでなければおよそ興味を持たないようなものばかりを集めて、400ページ以上のボリュームに仕上がった本です。

ファンの足元を見るようなイヤらしさはなく、趣味のよい本なのですが、このタイトル「正午派」ってのは何かのギャグかシャレでしょうか。ファンとしてのloyaltyは低いし、作家様というより九州のおじちゃんが小説書いてる、みたいにどこか親しみをもって読んでる者としては、ファンブックを買うのはシャクだなぁと思って、しばらく躊躇してました。でも結局買った。

面白いものがたくさん入ってたし、やっとこの作家の作品の一連の流れがちょこっとだけわかったような気もします。流れというものがあるわけでもないのですが・・・たとえば、筆致に大きな違い(老い?)が感じられた「アンダーレポート」「身の上話」の時期にどうやら体調を崩していたらしい、とか・・・。余計な深読みなのかもしれないけど、作品は肉体をもつ人間が創作したものであるかぎり、創造主の状態をよく映すものだと思います。作品としての出来とは別に、それがどういう状態で書かれたかに、とても興味があるのです。

これだけの厚さなのに、平日仕事しながら2日で読めてしまいました。ファン限定でお勧めします。以上。

May 04, 2011

NHK「Q」制作班 編「Q わたしの思考探究①、②」243~244

2011年1月~3月にかけてNHK教育テレビで、同題の番組が計11回放送されました。番組内容は、かんたんに言うと「身近なテーマをきっかけに哲学の入口をくぐってみよう」という感じでしょうか。
毎回俳優やコメディアンが一人「謎かけ人」として登場して、それぞれに別の哲学者が「賢者」として考えるヒントを提示していきます。

各回のテーマや出演者は以下の通り。:
(第1巻)
Q1:「自分」冨永愛×鷲田清一
Q2:「戦争」サヘル・ローズ×伊勢崎賢治
Q3:「言葉」又吉直樹×町田健
Q4:「仕事」カンニング竹山×橘木俊詔
Q5:「恋愛」光浦靖子×泉谷閑示
Q6:「思考」石川直樹×入不二基義
(第2巻)
Q7:「幸せ」川嶋あい×川本隆史
Q8:「人づきあい」鳥居みゆき×菅野仁
Q9:「時間」マギー×植村恒一郎
Q10:「運」品川祐×植島啓司
Q11:「生き方」長塚圭史×竹田青嗣
Q12:「死」中邑真輔×広井良典(この回は出版時点で、TVでは未放送です)
各回の出演者プラス、MCとして上田紀行と小池栄子が番組の最初と最後に登場し、全員で感想などを語り合うという進行です。
本もそれと近い形で、番組中の会話を抜粋したものや、中で「賢者」が出題した思考ゲームなどを収録し、さらに各テーマの参考文献も載せています。

ひとつひとつ取り上げませんが、それぞれ、この人にこのテーマ!興味深くないですか??
実際、あまりほめるのも何ですが、本当に面白い本です。TVのライブ感も捨てがたいけれど、この本は本としての完成度がとても高い。
私にとっては「自分」「戦争」「言葉」などは比較的考えやすいテーマだったのですが、「時間」というものについてちゃんと考えたことなんてなかった・・・と思い知って、この年にして新しい知の扉を開いたような知的興奮をおぼえました。

文章はきわめて!平易でレイアウトもシンプル、はっきりいって中学生くらいでも十分読める本です。だけど内容は深い。
この全2巻、お勧めします。どなたもぜひ一度、お手に取ってみてください。
通勤中とかじゃなくて、国際便のフライト上とか、時間つぶしのカフェとか、ゆっくりできるときに読むのがいいです!

マーシャル・フェルプス&デビッド・クライン「マイクロソフトを変革した地財戦略」242

ちゃんと感想を書こうと思ってたのですが、あまりに長い間借りていたので返してしまいました。
そういうことで、要領が悪いのですが、思い出しながら感想を書いてみます。

印象は「知財版『闘うプログラマー』」。第一線でさまざまな軋轢にもまれながら、前例のないビジネスを作り上げていく専門家たちの姿が実感をもって伝わってくる、よい本だと思いました。
いかんせん翻訳が悪い。翻訳という作業をプロフェッショナルとしてやったことのない人たちが複数で訳しているからか、読みづらいし、誤りではないかと思われる個所もあるし、統一感もない。
(でもたぶん「じゃあ原書を読むからいい」と思って読み始めると、途中で投げ出しちゃうんだけど)

将来にむけた著者の提言の項も、大変含蓄のある素晴らしい内容でした。つってもちゃんと覚えてないので、時間があるときにまた図書館でも行って読みなおそうと思います。
とりあえず知財に関して少しでも新しい方法論に興味のある人は一度読むべき。以上。適当ですみません!!