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February 27, 2010

村田喜代子「鯉浄土」202

2003年から2006年の間に書かれた小品を集めた短編集。
いつもの”村田節”ともいえる表現力は健在だけど、とりたてて心に残るものはないかなぁ。

彼女の小説お作法の本まで読んでしまったからか、ひとつひとつ、たとえば(ああ、これはきっと大工の棟梁に取材して、そこから膨らませて書いたんだろう)(これは銭湯で・・・)とか思いながら読んでしまう。やたら大動脈瘤の話が出てくるのは、この時期に身近な人にそういう病気の人が出たのか。

ところで、私の母もキヨコという名前で(字は違うけど)九州の奥の方の出身で、国語が得意で表現力のすぐれた人でした。母が田舎のおばさんたちやおじさんたちの日々の暮らしを面白おかしく語ると、その擬音語や擬態語の豊かさに、いつも(やられた~)と悔しい思いをしたものです(何を親子で)。

母は比喩をする人ではなかったけど、こっちのプロの喜代子さんの比喩はいつもすごい。鯉コクの大なべにぶっこんだ大量のゴボウは「味噌汁の池に材木を放り込んだような光景」だし、昼間っから法事で酒を飲む人々でいっぱいの会席料理店は「鴉屋敷」だ。

でも最近、比喩とか表現だけでもないよな、って思うんだ。というか、それも素晴らしいけど、今は自分はそれとちょっと違うものを求めてる。人の思いとか情熱とか・・・もっと重みのあるノンフィクションなもの。もっといろんな、本当のことを知りたい、感じ。

というか、そろそろ新しい職場で仕事を振られるようになってきたので、遊んでないで本業に集中してみます。
以上。

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