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September 30, 2007

宮原諄二「『白い光』のイノベーション」89

人類はまず炎によって暖房や食料に火を通すことを知るとともに照明を得たが、昼間の太陽光の下で見た色と炎の黄色い光の下で見た色は同じではない。人類は光についての発見を重ね、白い光を求めてきた。その白い光を得るために人類が積み重ねてきたイノベーションの歴史に的を絞って書かれたのがこの本です。おもしろかった。

人類が得た「白い光」の歴史はまずガス灯、それから白熱灯、蛍光灯、発光ダイオード、と続きます。いずれも歴史的な背景や発明者の経歴だけでなく、科学的な仕組みをやさしく解説してあるので、誰でも納得して読み進むことができます。日亜化学の中村修二氏が発明した青色発光ダイオードがすごいといっても、青と黄を合わせると白になるという補色関係に注目したのは社長だし、黄のほうを蛍光体で実現できたのはもともと会社がそっちが主だったから。膨大な売り上げを伸ばし続ける白色LEDと比べて青色LED自体の売り上げは大きくない。なんてことも知りました。ちびまる子ちゃんは「エジソンはえらい人」と歌ってたけど、エジソンはビジネスマンとして成功したのであって、その前後に優れた発明家はゴマンといた・・・という話は、ほかの本でもよく書いてあるけど。

まったく科学的な本を読まない人には若干敷居が高いかもしれないけど、理系の学校に行った人や科学好きな人にはじっくりと楽しめる本だと思います。

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