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September 11, 2007

赤井三尋「翳りゆく夏」83

さっそくですが、父の蔵書シリーズ。重複してるあたりから。(笑)

第49回江戸川乱歩賞受賞作とあるので、期待して読みましたが、裏切られませんでしたね。
結末や犯人は、実は2時間ドラマとかにありがちな内容だけど、なにより文章がいい。じっくりと人間が伝わってくる描写力、確実な構成力と文体。ノンフィクションを読んでいるような感覚です。なによりこの人はあらゆる産業界、社会の上層から底辺まで、いろんなことをよーく知ってます。すごく人を見る力がある作家です。ジャーナリストだな、というのが匂ってくる。

ただ問題が、この人寡作すぎ!受賞した2003年から、受賞作を含めて本が2冊しか出てない、、、
放送局勤めだそうで、現場で忙しいんでしょうね。私は平日に現業に携わってる、働くミュージシャンとか働く俳優とか働く作家ってのは好きです。外に出ていろんなものごとにもまれることで、よりよいものが作れるようになる。小椋圭とか・・・石原慎太郎とか・・・(作家の部分だけしか評価はしてないけど)・・・我妻光良とか・・・
偏ってるな・・・

ミステリーなら400ページ超の大作でも2日で読めますねぇ。こんなことで目を酷使して、会社でしょぼしょぼしてては、いかんなぁ・・・。

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