三鷹光器② 新井洋「ものづくりをあきらめるな!」24
題材は前回の会長の本と同じですが、視点やまとめ方が多少違うし、新しい情報もあります。訪問するのでもなければ、1冊読めばいいと思いますよ。
会長の本には本人のこと以外あまり書いてませんが、こちらは3兄弟のことがまんべんなく書いてあります。現社長である四男、勝重氏は、子どもの頃から絵の才能があって、精密な構造の設計はほとんど彼がやっている、とか。
P62 六本木ヒルズの回転ドアに人がはさまれて死亡した事件を受けて「センサーをつければ死角ができるのは当たり前。自分なら、人が挟まれたらドアを動作させるモーターに負荷がかかってヒューズが飛ぶようにする」と会長はいいます。
P99 「日本の企業であれば、日本を苦しめるようなことをしてはいけない」公害とかね。
小企業だから1000万円を超える医療機器の入札に参加する資格もないのだそうです。日本の官公庁も、もう少しましな仕事ができないのか・・・と思います。
P155 再生医療にも取り組んでる。人間の指も、今までは見えなかった微細血管まできちんと処置ができれば、再生するんだ、と言い切ります。ここまで読んでくると、ひょっとするとそうかも、と思えてくるから不思議です。
日本企業の製品を買えば日本に金が落ちるが、外国製品を買ってもこの国はうるおわない・・・と書かれているところがあります。外資系企業にしか勤めたことがない私の唯一気がかりな点がそこなんです。日本の社員がすごい発明をしても外国が特許をとってしまう。私は世界平和を望む人間なので、誰が取ったかなんて気にしないでみんなで利用すればいいと思うけど、本当にそんなにお人よしでこの先この国は大丈夫なのかな。とも思う。本当に先々のことまで展望できる人って少ないような気がしてます。
(つづく)
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