世耕弘成「プロフェッショナル広報戦略」
これも課題。大きさは単行本だけど、軽い新書くらいのボリュームで、お風呂の中でほとんど読んでしまいました。(のぼせた)
著者の世耕弘成(せこう ひろしげ)という人は自民党の参議院議員です。
こんな人。http://www.newseko.gr.jp/ 大学卒業後NTTに入社し、初の参議院選出馬で当選するまで一貫して広報の仕事を続けたそうです。そこで叩き込まれた広報のスキルを、議員になってからは自民党の広報に生かしていきます。郵政民営化で自民党が岐路に立たされたときに、卓越した広報戦略で自民党を救った影の功労者、といっても過言ではないと思います。「改革を止めるな。」っていう、小泉さんが右斜め上を見ているポジティブな印象のポスターなんかも、世耕氏の主導で結成された、幹事長室、政調、情報調査局、法務、広報局、報道局、新聞局・・・etcから成る「コミュニケーション戦略チーム」の労作だそうです。
それまでは、日本の総理大臣には広報戦略なんて何もなかったんだって。アメリカではいろんな参謀が全部お膳立てしてリサーチしてスピーチ書いて、大統領は読むだけ、のようなイメージがあるじゃないですか。世耕議員が広報を始める前は、何の準備もなく総理が記者に囲まれる「ぶら下がり取材」に対応するのが普通だったそうです。記者はaccidentalなコメントを拾えるかもしれないので面白いかもしれないけど、それが日本を代表するコメントとして世界中に配信されるんだから、もうちょっと考えてもらわないと。
感想メモは、今回は特にないけど、情報という「見えざる資産」をマネージする上で、こういう社内各部のハブになれる部門をうまく活用することは重要だと思う。・・・ってことで、これ来週のI先生の講義のレポートに使えないかしらん。
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