« Integrate to Innovate イノベーションを実現する統合モデル/Michael E. Raynor & Clayton M. Christensen | Main | 鈴木あみと青色発光ダイオード »

March 02, 2006

MITスローンスクール「戦略論」

読書づいています。ビジネス書ばっか。

ハーバードのビジネススクール出身の人の書いたものはときどき読む機会があるけど、MITのビジネススクール=スローンスクールの人ってどういうものを書いてるんだろう。と思って、読んでみました。12個の論文集です。

全体的には、なんかこじつけっぽい話が多くて、あまり面白くなかったな~。なんとなくMITってことでもっと科学的な経営分析を期待してたんだけど。でも1つ、最後の論文だけ面白く読めました。「カオスの縁でのマネジメント」by Richard T. Pascal。

複雑系って知ってる?なんか一時期流行した理論らしい。生物が進化するのは最初から一点を目指しているのではなくて、ごにょごにょと一斉にうごめき出して、やがてそのうごめきが一定のリズムを持つようになる。生物は生き残るために、適度の刺激を受けながら進化するのであって、安定してしまった状況は死を待つだけだ。・・・というような理論だそうです。それをビジネスに当てはめているのがこの論文。思うに、「複雑系」の流行の頃には、こういう論文って他にもいろいろあったんじゃないかなーと思うけど、私が読むのはこれが初めてです。

私はこーいう「自然の摂理」的なものに弱いのかな。こないだ読んだ、「自然からビジネスを学べ」っていう常盤文克氏の本でもわりと共感してしまった。てか、会社なんてものは生物の歴史に比べれば生まれて間もないので、昔から進化を遂げて株主価値をあげつづけている?現存する生物の過去の進化から知恵を盗むのは、よいのではないでしょうか。

この本にもう一箇所、面白くてページを折ってしまった箇所があります。
Peter J Williamsonって人の「将来のための戦略オプション」って論文の冒頭で、とーても興味深い調査結果について述べています:1984年にエコノミスト誌が、財務長官、多国籍企業の社長、Oxfordの学生、ゴミ清掃員それぞれ4人ずつに、今後の経済の予測をたてさせた。OECDの国々の向こう10年の成長率やインフレ率、石油価格、etc。1994年に結果を比較したところ、予測は現実と6割以上かけ離れていた。答案者の中で最も正解に近かったのは、ゴミ清掃員と多国籍企業の社長で、同点引き分けだった。・・・「残念なことに、長期的に経済や市場環境を正確に予測できる者はいないのではないか、といわざるをえない。」と結論づけています。

・・・痛快じゃないですか?この論文、後は別に感銘を受けなかったけど、この冒頭はたいへん気に入りました。多分それが真実なんだろうな。私自身、そう言われてもつい何とか予測しようと思っちゃうけど、デフォルトは「当たるわけない」ってことだよね・・・。なんとなく気が楽になります。当たれば儲けものってことです。

さて。次はいわゆる名著と呼ばれるものを何冊か読んでみよう。

« Integrate to Innovate イノベーションを実現する統合モデル/Michael E. Raynor & Clayton M. Christensen | Main | 鈴木あみと青色発光ダイオード »

本)経営・ビジネス系」カテゴリの記事

Comments

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30671/8903127

Listed below are links to weblogs that reference MITスローンスクール「戦略論」:

« Integrate to Innovate イノベーションを実現する統合モデル/Michael E. Raynor & Clayton M. Christensen | Main | 鈴木あみと青色発光ダイオード »