December 03, 2019

窪山哲雄「伝説のホテルマンが教える 大人のためのホテルの使い方」481冊目

空港に早く着いたら、書店の店頭にこの本があったので買ってみました。けっこう、ワクワク、ドキドキしながら。


でも、わりとなんていうか、伝説のホテルマンって呼ばれて気持ちよさそうにしてる本だった。


シーツを毎日替えてもらうことって本当に必要?家でもやってる?
タオルは必要な分はもちろん使うけど、使ってないものまで替えてもらうのって気分いい?
ルームサービスでくつろいで食事ってできる?


・・・五つ星ホテルに泊まるような人なら、この人のお勧めするホテルの利用法を楽しめるのかもしれないけど、そういう育ちの人ってすごく少ない。せっかく日本育ちの日本人なら、ムダな気後れとかしないで、リラックスして楽しめる利用法をもっと教えてくれたらよかったんじゃないかな。


そもそも普通のOLが五つ星ホテルなんて泊まるもんじゃない、というのが、やっぱり前提なんだよね。ホテル側もそうだし、泊まるほうも。その垣根をどこまでなら超えてOKなのか、結局これを読んでもわからない。
まず、身の丈にあった、本当にリラックスできるホテルを選ぶことって、実は大事なんじゃない?
そこを、言わずに一冊書き切ってしまってるところに、ちょっと無理がある。
知られていない活用方法は、あんまりなかったなぁ。
身の丈を考えると、ボタンはやっぱり自分でつけ直そうと思う、そんな私ていどの一般的なオバサンが「そんな使い方があったのか!」と思うような活用法って、あるんだろうか。オバサンの喜ぶことは、オバサン自身が実験して調べたほうがいいんだろうな・・・。


November 23, 2019

ビル・クリントン&ジェイムズ・パターソン「大統領失踪 上・下」479-480冊目

センセーショナルなタイトルですよね。みんながよく知ってるビル・クリントン元大統領が「書いた」小説ってことで。


実際読んでみたら、すごく読みやすく楽しめる、大衆サスペンス小説という感じで、これは明らかにジェイムズ・パターソンというベストセラー作家(日本ではそんなに知られてないと思う)の文章に違いない。元大統領はおそらく、自分が大統領経験を通じて(自分が今失踪したら・・・)(もし腹心に裏切られることがあったら・・・)など思っていたことをアイデアとして出したのでしょう。迫真のリアリティはそれによるものだと思います。


という鉄壁のコンビが書いた本なのでとても面白かったのですが、そこここに、クリントン氏の思いもこめられていると感じます。小説内の大統領は彼と違って元軍人で、戦地ではヘリコプターから墜落したあとに拷問を生き抜いたというタフな経験があったり、判断に迷うことがなかったり、しめくくりには熱い演説を行って支持率が30%から80%にアップしたりします。こんな大統領がいたらいい、と思うのは著者たちだけじゃないでしょうけどね。


同じサイバー攻撃を日本で受けたら、たぶん正しいエキスパートを集めるのも対処するのも、難しいんじゃないかな・・・。すごいエンジニアは結構いると思うけど、日本は多国籍の人たちと普通のように本気でコラボすることに慣れてなさすぎる。あと二世代くらい経てみたら、できるようになるかな・・・。



November 19, 2019

色川大吉「わたしの世界辺境周遊記〜フーテン老人ふたたび〜」478冊目

図書館で見かけて思わず借りたんだけど、このフーテン老人さんの本業は近代史の教授だったんだそうだ。Wikipediaや著書のタイトルを見ても、長年社会運動に参加、というより旗を振ってど真ん中で活動してきたようです。まだ日本からのツアーなど一つも出ていない頃のウズベキスタンやブータン、ラダックやカシミール地方にも、定年退職したあとにどんどん出かけていく。とても面白い人で、文章も読み応えがあるんだけど、自己主張が強くて編集者の言うことも聞かない(と、「はじめに」に自分で書いている)無頼っぷり、昭和というより明治の男を感じさせる気骨。Politically correctで気の抜けたような文章を読みつけた私の目には、少し刺激が強いというか。。。

でもこういう生き方には憧れるんですよ。私も、先のこともこれからの収入もわからないのに、会社を辞めて世界を飛び回る生活を始めようとしている。とんだ馬鹿野郎だけど、元来そういう性根だった自分を思い出したくなったのです。

ある部分では師と仰ぎ、別の部分では反面教師として、これからの行く末を見ていたいと思います。この前の旅行記も読んでみよう。

 

November 09, 2019

大槻奈那・松川忠「本当にわかる債券と金利」477冊目

金融のことを勉強するようになって数年。債券って国債以外ほとんど未知の世界で訳が分からないので、借りて読んでみました。

難しい・・・ひとことで言うと難しい。というか、なんで難しいかというと、具体的に債券(新規発売する国債や地方債以外)を売ってるところを見る機会がないから難しく感じるのかもしれません。クーポンとか実質利率とか、複雑なのは確かだけど、株みたいに売ってるのをたくさん見られれば、少しはイメージがつかめるかもしれないけど、オンライン証券のサイトには、全部で10個も載ってない。全部、初心者が手を出すべきではない「BBB」の「劣後債」とかだったり。海外の情報サイトを見ても、見方がわからない。

そういう人は背伸びしないで、「債券中心に運用」っていう投資信託を買えばいいんだよな、きっと。

October 31, 2019

田坂広志「使える弁証法」476冊目

なんとなく、心理学を悪用して人を思い通りにする本みたいなタイトルだけど、「世の中で求められている商品やサービスは、一定の法則で移り変わっていく」ことを述べた真面目な本でした。

キーワードとしては「ニューミドルマン」…御用聞きがコンシェルジュへと進化。

テクノロジーの進化の対極にあるようなアナログなサービス。確実に進化していくんだけど、行き過ぎると必ず真逆のことが逆に求められるようになる。要はバランス。あっちに傾き、こっちに傾き、しながらだんだん上昇(あるいは前進)していく、だから現状や過去をよく観察していればこの後に何が来るかは容易に想像できる、等々。

薄い本で、かつ行間がスカスカなのでブログやウェブ記事1本で済む気もするけど、頭に入りにくい内容の場合、こうやって何度も何度も畳みかけてもらったほうが入りやすいので、さらっと読んでも残るという加減がちょうどいいのかもしれません。

 

 

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